The Martian Chronicles
written by Ray Bradbury

邦題は『火星年代記』。
この作品が書かれたのは1950年頃で、多分まだ、「火星には運河があって、高度な文明社会が存在する」 という説が健在だった頃。
西暦2000年に、地球人(アメリカ人)が火星への移住を開始し…という話ですが、 描かれているのは、当時のアメリカ人、アメリカ社会を反映した風刺です。

ブラッドベリはSF作家といいながら、自然志向・精神志向が強くて、 現代文明の様々な問題を憂いながら、その主張を娯楽的読み物として伝えています。
感銘を受ける人が沢山いるから大ベストセラーなんだろうに、 現実社会は、憂えている通りの方向に進んでいく…。
(星新一のショートショートにも、ここ10年で現実になっていることがありますよね。)

叙情的な話、滑稽な話、ドタバタ、シリアスと、スタイルは様々です。
昔、翻訳で読んだ時に気に入った話と、今回読んで心に響いた話とが異なっていて、 それは自分の成長によるものか、はたまた翻訳と原文の違いなのか。多分、両方。

短編集なので、英語の勉強を兼ねて読むにはおすすめです。


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